しばらく山から遠ざかっていたので体力面での不安は否めず。そこで今回はリフトを使って気軽に楽しめる八方尾根と栂池自然園を行き先に選びました。
(2024.7.31~8.1)
一日目は八方尾根。お目当ては八方池ですが、どうせなら唐松岳にも…となれば標高差870mを往復することになります。なまった体でどこまで持つか、無事下山できることを祈りつつ。
リフト中継地、黒菱平。上空は不穏な雲で覆われています。
八方池山荘駅でリフトを下車。ここからさっそく緩やかな登りが始まります。(画像はオオバギボウシ)
振り返ると次々と登ってくる人の姿が。
息(やすむ)ケルンから八方尾根を望みます。唐松岳山頂ははるか先。
八方池に到着しました。案の定、不帰ノ嶮(かえらずのけん)はガスの中…。
池は淡いブルーの水をたたえながら風になびいていました。
池の周囲は様々な花が咲きほこっています。(画像はタカネマツムシソウ)
クガイソウ
ニッコウキスゲ
ワレモコウ
コオニユリ
ホタルブクロ
池を一周した後、稜線を行く登山者の列に加わります。
ダケカンバの林がこれほどの高所にあるのは珍しい現象なのだそう。とりわけ肌ツヤの良い個体を見つけました。
ガスで視界が限られるうえに時折暴風が吹き荒れる過酷な条件。風はここ数年間で経験した中では最大級のレベルでした。(画像はチングルマ)
行けるところまで行って無理ならあっさり戻ろうと、とりあえず唐松岳山頂を目指します。(画像はチシマギキョウ)
山頂に着きましたが、競泳のターンよろしくすぐに引き返しました。(現在、パリオリンピック開催中!)
帰りはひたすら八方尾根を下ります。雲間から白馬村の様子がうかがえます。
脚をバタつかせ、まるで蜜の中でおぼれているかのよう。
ようやく八方池が見えるところまで下りてきました。
池を横目にやり過ごし、そのまま稜線を進みます。
整備された木道はリフト乗り場まで続いています。
リフト中継地の鎌池湿原ではシモツケソウが大規模群生をなしていました。ここからリフトに乗り継ぎ、八方尾根に別れを告げます。
二日目はこれ以上ない快晴でした。白馬三山から鹿島槍までくっきり見えています。(ゴンドラ内部から撮影)
栂池自然園に入園しました。園の最奥にある展望湿原を目指します。
ワタスゲに見入っていると不意にトンボが舞い降りてきました。
湿原でよく見かける植物!(トクサ?)
随所に渓流があり、幾度となくタオル(冷感タイプ!)を浸しては首に巻きつけました。
湿地帯でお馴染みのイワイチョウ。
ゴゼンタチバナ
展望湿原に到着しましたが、ガスが発生していて展望は得られず。期待していただけにちょっと残念。
池塘などをぼんやり眺めながらおにぎりをいただきます。ちょうど目の高さにオオシラビソの実がありました。
園内の最高点から全景を見渡します。右上の建物群が出発点となります。
やがては真っ赤に染まるであろうコミネカエデ。瑞々しい若葉は玉ボケで飾ってあげましょう。
浮島湿原は典型的な湿原の相をなし、花数も豊富です。手前、ワタスゲ、二列目、アヤメ、ニッコウキスゲ…。
イブキトラノオ
秋にはどんな色合いに仕上がるのでしょう。
今日だけで何十、何百と見かけたトンボ。
サンカヨウの実は美味しそう。(一粒足りないけど食べたわけではないので。)
気の早いナナカマドから秋の便り。
20年近く前、子どもらと家族四人で泊まった栂池ヒュッテ。当時の思い出に浸りながらこの地を後にしました。
八方池と栂池自然園は、いつか時間をかけて巡りたいと思っていました。8か月ぶりの山行でしたが、やっぱり山はいいなとあらためて実感することができました。
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