甲武信ヶ岳・瑞牆山(2024 秋)

 

甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)と瑞牆山(みずがきやま)をそれぞれ日帰りで登りました。前者は毛木平からの、後者は瑞牆山荘からのピストンとしました。ちなみに瑞牆山のほうは四年前にも登っています。

(2024.10.24~10.25)

 

初日は甲武信ヶ岳です。テレビで観て、ずっと登りたいと思っていました。山名の由来は甲州(山梨県)、武州(埼玉県)、信州(長野県)にまたがっていることによります。

 

毛木平を出発し、ひたすら千曲川に沿って歩きます。

 

水辺だけあって落葉樹の種類は豊富です。

 

紅葉、真っ盛り。

 

色とりどり。

 

コケもきれい。

 

カラマツ林に朝日が射し込んできました。なんとも不思議な光景。

 

ハウチワカエデでしょうか。程よい色付きです。

 

オオカメノキは別名ムシカリといいます。虫喰われと呼ばれていたものが転訛したようです。小さな丸い穴は羽虫による食事の痕です。

 

焦がしキャラメルの匂いでカツラの木がそばにあることが分かります。

 

千曲川は新潟県に入ると信濃川と名前を変えます。そうです、あの信濃川です。今回はその源流を訪ねるロマンの旅でもあります。

 

落ち葉を踏みしめながら進みます。

 

これもハウチワカエデでしょうか。黄色と緑のグラデーションがきれい。

 

出発して約2時間、ナメ滝に到着しました。水の勢いはまだまだ衰えていません。源流までまだまだ距離があるということでしょう。

 

コケに覆われた株がオブジェのようです。

 

コケのアップ

 

カラマツが黄金色に染まっています。

 

カラマツは針葉樹なのに黄葉するという珍しい木です。

 

ナナカマドでしょうか。苗木なのに一人前に黄葉しています。

 

出発して4時間弱、やっと千曲川信濃川水源地に着きました。もちろん最初の一滴をありがたく頂戴しました。

 

不意に視界が開けました。この岩場を登り詰めると山頂です。

 

ベンチに腰掛け、柿の葉寿司をいただきます。

 

ここまで無駄なアップダウンはなく、荒れた箇所も、これといった難所もない、快適な登山道でした。(画像は八ヶ岳連峰)

 

山頂部を除きほぼ全域で千曲川の水音が聴こえる癒しのコースといえます。(画像は富士山)

 

最後にカラマツの前ボケを活かして秋を演出してみました。

 

 


二日目は瑞牆山です。四年前とは別ルートとなる瑞牆山荘からのスタートです。

 

赤テープをたどって薄暗い林の中を登っていきます。 

 

30分ほどで展望台に到着しました。圧倒的な景観に思わず息を呑みます。ワンダフル!

 

紅葉は甲武信ヶ岳に比べて見劣りするかな。

 

時折、樹間から険しい岩肌が顔をのぞかせます。

 

大きな桃が真っ二つ、桃太郎岩です。いったいどうしてこうなった?

 

鎖場をはじめスリリングな箇所がいくつもあります。ハードだけどワクワクします。

 

大ヤスリ岩。周辺はボルダリングの聖地でもあります。

 

山頂はガスで覆われ、あたりは真っ白。回復する見込みもなく、おにぎりを食べ終えるとあっさり引き上げました。

 

なんとなく良い感じ。

 

キノコは名前が分からない…。

 

富士見平で小休止。あとは駐車場まで下るだけです。

 

何歳まで登山を続けられるかは重要なテーマです。山に登っていて、この山は今日で最後かなと思うことはしばしばあります。遠い山ならなおさらです。

 

前回瑞牆山に登ったときも最後かなと漠然と感じたものですが、甲武信ヶ岳を検討する中で二つの山がさほど離れていないことに気付きました。 互いの登山口の間隔が車で40分となれば行かない手はありません。

 

瑞牆山、眺めてよし、登ってよし。再会できてよかった。

 

甲武信ヶ岳と瑞牆山のイメージをそれぞれ漢字一文字で表すと「水」と「岩」でしょうか。対照的な二つの山を、山がいちばん輝く季節に登ることができて満足しています。